アルザスワイン 最盛期
昔の話ですが、アルザス地方の農村部では、貨幣経済と領主権の後退に伴う農民持分保有地の出現や農奴の解放といった、それまでの伝統的な構造を突き破るような事態が生じたことがありました。
また、正当な手続きによって自らの自由を得ることができなかった一部の農奴たちの間には、しばしば都市への逃散といった現象もみられるようになりました。
なかには、十三世紀だけで実に一五年も非連続ながらブドウの凶作に見舞われ、多額の借財を抱えて都市に逃げ込んだ小作人たちもいたそうです。
そんな彼らにとって、当時の地口にあるように、「都市の空気は自由の風」そのものだったのです。
そして、この自由な都市の風は、都市生活の多様化をもたらし、たとえ安ワイン(ピケット)であれ、ともかくも都市住民の日常的なワイン摂取というもう一つの風を巻き起こしていくのです。
アルザス・ワインはここにおいて一気に最盛期へと向かうことになります。
どこにいても、アルザスワインがあるという時代だったのですね。
現代では、どこにいっても、通販でワインを買うことができます。